2010年1月29日金曜日

イタリアの美容院。

イタリアの美容院とは毎回行く度に自分から入っておきながら逃げ出したくなります。


いや、別に今まですごく変な風にされた経験があるわけではないのですが、でもやっぱり日本のそれとは全く違うので。。


何が違うってまずはシャンプーの仕方。


そこ ’ おでこ ’ 大分入ってますよ、 ってとこまでシャンプーをつけた美容師さんの手が侵入してきたり、


人の頭を洗ったり切ったりしながら他の美容師さん達とかなり熱の入った話をしていたり、


この間行ったときなんて、お店に入ったら普段切ってもらうダンテが見当たらず、他の男の人が出てきて今日はダンテが病気だから僕が切らせていただきますね、と・・・


この時点で既に逃げ出したい。


だって、ダンテには初めて行った時に、私は日本人で、あなたたちイタリア人の髪質と違うのでパツンッと切られても重くなるだけ、とか色々とかなり熱心に説明したので恐らく少しは分かってくれていて、まあ行ってもいつもとりあえず変にはされない、はず。。


この知らない人、一応説明したけど大丈夫かなあ。。 と思ってみていると、なんと! 最初から最後までハサミを一度も、たった一度も手に取らず仕事を終えたではないですか!


それまで美容師さんでカットをお願いしているのにハサミを一度も持たなかった人なんていなかったので、私は最後の最後までハサミが出てくるのを待っていたのですが、結局出てこず・・・


では何が出てきたかというと、あの男性の髪を切るバリカン?


あれで私の髪をジ~ンと音をたてながらそろえていっていた。。。 (髪はロング)


そして次はカミソリ。。

おしまい。。。


びっくりーーー。




という経験もあったので、今回久しぶりに美容院に行った時も、入ってすぐに逃げ出したい衝動にかられました。



なんといっても今回は大仕事をお願いしましたので。



かれこれイタリアに来てから約二年半、いやその前日本にいた数年も、私の髪はロングでした。


本来はボブなどの短めのスタイルが好みではあるのだけど、イタリアに来てからというもののボブ→美容院に行く頻度が高くなる、という変な理由でロングを維持していたのです。


しかし、とにかく不便で手入れも面倒。


こちらの硬水のせいですぐに枝毛はできる、料理の最中奥のコンロのお鍋の中をのぞこうと思ったら手前についていた火で長い髪の先をかなり燃やす、寝る時に毛先が腰上まで来るためひっかかって寝にくい、などなど・・・



こんな思いをするなら、えい 切ってしまえ! と衝動的に思い立ち、例の美容院に駆け込んだのです。


幸い今回はダンテがおり、私が髪をここまで切る! と言ったら、目を丸くして、


 ’ ほんとに!? ’


とかなり驚いていたので、その瞬間私の中でも迷いが出始めた。。

でもここで後には引けない、と思い、はい、と答えたところ、目にも留まらぬ速さで髪を後ろに一つにまとめてハサミでパツンッと。


ダンテ、ほんとに?! なんて言っておきながらなんともまああっけない。



でもまあいいんです。
今は髪もかなり短くなりとても楽チン!


でもやっぱりたまに、日本のあの技術を駆使して日々のセットをいかに楽にするかまでを考えてくれるカットが懐かしくなります。



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2010年1月26日火曜日

久しぶりのタルトタタン。

まだまだ寒い日が続きます。

見てください、この寒そうなモーレを!






























ここ数日は空がこんな感じでど~んと重く、雪が降ったり止んだり。
寝るときは今年の夏に日本から友達が持ってきてくれた湯たんぽが大活躍しております。



と、ここまで昨日の時点で書いていたら、今日になってみると雪も降り止みお天道様が~!





























お天気ってやっぱりその日の気分を上げたり下げたりするもので、ど~んと重い雲がのさばり雪が降ったりもしていたここ数日は気分も同じくど~んと重い日が続いていました。

そんな話をするとやっぱり周りのみんなも同じだったそう。


どんなに好きな仕事をして毎日を充実させていても、日曜日になるとふと空虚感に襲われてしまうことがある。

自分ってナンなんだろう? って

そんなことを言っていた友達が旦那様に相談したらこんな言葉が返ってきたそう。



そうやって自分自身を問いかけるっていうことは
人間であるうえ、”自然”なことなんだって。
大事なのはその”自然”な問いをどう自分自身で
受け取るかということ。
この世に生まれてきてそしていつか死ぬ、終わりがくることは
わかっていること。
人は自分がここにある意味問いかけ続け、生きていく。
古代ギリシャの時代から人間の本質というものはかわらないんだそうだ。
どうせ終わりがくるのに、がんばったってしかないと思うか、
短い人生自分の花をめいいっぱい咲かせたいと思うかは
自分次第。
これは自分で決められることだ。と

                       



うん、読んで納得。
ギリシャ時代から変らない自分の内側を見つめ問いかけ続けていく本質。
これがあるからこそ人間らしいと言えるのでしょうね。
  
























いや、なんというか、毎日自習室同じ本とばかり向き合っていると、目は本を追いつつも頭は何か他事を考えてしまっている時間が少なくありません。。

先日一足先に試験を終えた友達が電話をかけてきて、その情報によると、試験用紙を見て(今回は筆記で三冊の本の中から5問)すぐに試験用紙を教授に返却し退室していった生徒が結構いたという情報を聞き焦ってはいるのですが・・・




まあそんな時は気分転換!(それでいいか?)


ということで、久しぶりに作ったタルトタタン。





























少し失敗。
というのも、私はどちらかというとりんごの上の部分のカラメルがもう少しトロッと感じられる方が好み。
完全に冷ましてから型から出すと成功しやすい。
分かってはいるのにいつも待ちきれなくてついつい早めに出してしまう。。


でもやっぱりドルチェは究極の癒しです。
次の試験が終われば、いつもはお家でまったりおやつタイムを一緒に過ごしている友達と、たまにはシャレたカフェに行って美味しいもの食べようプラン♪ があるのでそれを楽しみにあとひとふんばり!

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2010年1月18日月曜日

お天気のいい日は広場でパニーニを♪

今日は一日中少し霧がかかっていたけれど、とても清々しいお天気だった。
























冬のこういった日は空気が澄んでいてとてもいい。
ちょっとばかり町にもやがかかっているのも趣があります。



こんなお天気のいい日は少しくらい寒くても図書館の近くの広場に出てパニーノを頬張ります。























毎日図書館の開館時間から閉館時間までずっと閉じこもっていると頭が閉鎖気味になるようで、どれだけ読んでも全く頭に入ってこない。



そんな時は近くの広場でボーっとする時間も必要。























勉強といえば最近壁に感じていることがあります。


こちらの試験はほとんどが口頭試験。

それも長い時は一時間に及ぶ試験もある。

日本の筆記試験になれてしまっている私は口答試験(しかも公開なのでみんなが見てる)というだけでも毎回ドギマギ。


それに加え、もちろん全てイタリア語で回答しなくてはいけません。


最初の頃はイタリア語もままならず、自分の言葉で長々と色々なことを説明するなんてとんでもなく、考えられるありとあらゆる質問に対する答えを書き出しそれを暗記していた。


こういった勉強の仕方に関して夫からよく、暗記じゃなくて自分の言葉で答えられるようにしなくちゃだめだよ。
と言われてはいたのだけれど、ただでさえ難しい言葉で書いてある本を読み、それを自分の言葉でまとめてイタリア語で即答するなんてどうしてもムリ!! だったので、しばらくはこの暗記方法で試験を受けていました。


しかし、最近やはり自分の力を伸ばすためにも少しづつ、本に書いてあることを頭の中でかみくだき、自分の言葉で言い換え試験で返答できるようにしていければ、とは思っていたのです。


でも、どうしてもむつかしい・・・


そこでまもなく卒業を迎える私と同じ学部入学の日本人の友達にその辺りをどうしていたか聞いてみた。


すると、やはり私なんかよりもイタリア語も数段上手く経験もある彼女にとっても、口答試験は最後の最後まで自分との戦いだったとのこと。


う~ん・・・ 分かってはいるのです。
これをクリアするには失敗覚悟で飛び込むしかないと。。
確かに、暗記方式だと答えることはできても、長い説明文もきちんと順序だてて説明する力にはつながりにくい。。


今年は少しでも説明能力がUPするといいなあ。

































関係ないけれど、モーレ・アントネッリアーナは今日もきれいでした。


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2010年1月17日日曜日

夫の日本語。

是非お会いしたかったな、と思う方の一人、それが夫の亡くなったおばあちゃん。


義父母や夫から聞く話によると、おばあちゃんは昔から絵を描くのを趣味とし、今でも家の中には沢山のおばあちゃんの油絵、そして絵付けされたお皿が見られます。


更に編み物も得意だったということで様々なレース編みの作品も。


そんな作品を見るたびに素敵だな~と思っていたのですが、結婚のお祝いに夫の叔母さんからおばあちゃん最後の作品にあたるお皿をいただきました。































もちろんもったいなくて使えず飾っておくだけ。。
夫はおばあちゃんの作品が汚れてしまっていたりすると急いで愛しそうに掃除する、そんな姿を見ていると、手作りのものが次の世代に引き継がれていくことってとても素晴らしいと思う。

このお皿も大事に大事に使っていかないと。




さて、話は変って、うちの夫、最近珍しく頑張って日本語を勉強しております。
それも、次に日本に一緒に行く時に家族や親戚、友達と少しでもコミュニケーションがとれるようにするため。


ちょっと前も、本屋さんに行った時に、

 ’ Amore~~!! Ho trovato un libro interessanttissimo~!!!

 ( すごく面白そうな本を見つけた~!!!)

と興奮気味、そして少し機嫌を伺うようにこちらに向かってきたのでひょっとして、と思ったらやっぱり。

日本語の勉強本。


もちろん日本語を勉強してもらえるのはとても嬉しいのだけど、一体うちには何冊の日本語勉強本が手をつけられないままであるのだろう。。


私もつい、 ’ また~?! まだ手をつけてないのいっぱいあるじゃん ! ’

と言ってしまうのですが、


 ’ この本は説明がすごく分かりやすくて他の本とは違うんだ!! ’


といあまりに熱心に説得してくるので結局買うことに・・・



そしたらどうやら本当だったらしく(← あまり信じてない 笑)、それからというものちょっとづつ語彙力が増えていっている気がします。



ただ、たまに威張ってみたくなる夫は、映画か何かで夫が妻を ’ おまえ ’ と呼ぶのを見たらしく、私に向かって、




  ’ お は め !! ’ 




と・・・

お、しかあってない。。

かなり間が抜けてます。


う~ん、 この調子だといつ頃日本語を話せるようになることやら。。

今日も、毎日寝る前に少しの時間だけ日本語講座を私に開くようにお願いしてきました。
この成果が次の日本帰国の時にありますように。


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2010年1月13日水曜日

日本好きなイタリア人達。

ここ数日、トリノは寒さも大分和らぎ以前の様な痛いような寒さはなくなった気がします。



最近は毎日図書館通い。


私が通っているのは東洋書物専門の図書館。
理由はただ静かで空席も見つけやすいというだけですが。。

東洋書物専門の図書館だからということもあり日本語を勉強している生徒が多いので、そこでは毎日のように久しぶりに誰か知っている子に会うのですが、みんなの日本語の成長ぶりにただただ驚くばかり。


既にTrienale(三年生大学)を終え専門課程に入った子もいれば論文を書き終わった子や書いている最中の子、専門課程も終えバンクーバーオリンピックの仕事のためにまもなくカナダに旅立つ子や。。


何より、勉強を始めて3年、4年経つのに日本語に対する情熱を忘れていないどころか加速しているところがすごい。

しかもかなりの子達が大学の制度で日本を何かしらの形で訪れており、みんな日本を去るのが悲しかった~、と言いながら帰ってくる。


みんな頑張ってるな~、 私ももっと頑張らなきゃ、なんて思いつつ家に帰ってみるとある友達からヘルプメールが。


その子は現在論文を書いている途中で、どうやら三島由紀夫の作品をイタリア語に翻訳しているらしい。

そこでどうしても翻訳ができない一文があり助けを求めてきたのだけど、その一文とは、


だが、自分が日ごろ、日本と日本映画との間においていたような屈折を、はたしてアメリカとハリウッド映画との間にも、同じように置いていたかどうか、考えてみればすこぶる疑わしいと言わざるをえない。



えぇ~?! こんな難しい文章を翻訳してるの?! と驚いてしまった。
まあ確かに本を翻訳しているわけだから当たり前のことなのだけど・・・


でも初めてその子と出会った時は挨拶程度しか会話ができなかった彼女がいつの間にかこんなにレベルアップしているとは。



私は今期に受ける試験を考えてそれだけで頭がパンクしそうだったのですが、みんなのこういった頑張っている姿を見ると励まされました。

明日こそは頑張ってもう少し早起きしよう! (毎日心に誓うのですが・・・)







全然関係ありませんが、田舎の家のねこちゃん写真。





























彼女は私達が車に乗って帰るとき、必ず車のボンネットに乗り、車が動いても降りようとしないのです。

たまに揺れたりすると ’ あれあれ? ’ といった感じで前後左右を気にして見るのですがそれでも降りません。


毎回駐車場から家の門を出るところでパパに降ろされてます。(笑)





























ローズマリーをむしゃむしゃ食べるねこちゃん。



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2010年1月10日日曜日

実物プレゼーぺ。

美味しいパンが焼けました~。





























やっと。。。



というのも、ホームベーカリーの癖をつかむまでに少々時間がかかり、今まで試行錯誤しながら機械と対話をしつついくつかのパンを試みたのですが、今回のライ麦パンが今まで作ったパンの中で一番できが良かった気がします。


私としてはホームベーカリーでそのまま焼くよりは生地ができあがったらそれを形成してオーブンで焼く方が美味しく生地もいい感じのパンができるように思います。






話は変り、少し前のことになりますが夫の実家の町で毎年行われるプレゼーぺ祭に行ってきました。


イタリアでは12月に入るとキリストの降誕を待つ期間として、各家にプレゼーぺというキリストの誕生時を再現した飾りをします。


飾りの中には聖母マリア、ジュゼッペ、ロバと牛の模型があり、生まれた赤ちゃんのキリストは12月24日の24時にそこに加えられます。



デコレーションは各家庭により様々で見ていて面白いのですが、今回行ったプレゼーぺ祭というのは、実際の人間が模型の変わりをする、生きたプレゼーぺというわけです。




そこには義父が羊飼いに扮装してヤギ(羊ではない。。)を連れて参加。























ヤギ達がかなり人気だったのですが、当の本人達は普段こんなに多くの人を見ることがないので少し興奮気味でうろうろうろうろ。。




すぐ側には昔ながらの方法で木を切る様子を再現するおじさま達。






























ふわふわした羊の毛をすく人。





























そして器用にかごを作るおばあさん。






















教会の中に入ると、プレゼーぺの飾りのように聖母マリア様達が再現された小屋の中に座っています。






















マリア様、さ、さむそ~。。

この日は極寒でブルブル震える程だったのですが、みんなそれでも楽しそうでした。
こういった人と時が紡いでいくその土地の文化や習慣に触れると温かい気持ちになりますね。

しかし私達は家族揃ってこのお祭りの後風邪っぴきになりましたが・・・






















きみたちもお疲れ様でした。


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2010年1月3日日曜日

2010年 明けましておめでとうございます。

皆様、明けましておめでとうございます。

お正月はいかがお過ごしでしょうか。



私達はリグーリア地方のラパッロという海沿いの町にある友達の家で年越しをしてきました。




バルコニーから眺める海の景色。























冬なので町は静かで人通りも少なかったように思いますが、夏はすごい賑わいだそう。

でも、大晦日の夜9時くらいから既にどこからか花火の音が響き始めます。


24時に近づくに連れその勢いは増し、町のあちこちで大きな花火が見られるようになり、町は煙にまかれていました。

こんなに一つの町のあちこちで大きな花火を見たのは初めてです。



2010年になる瞬間、みんなで

 ’ Salute~ Buon anno~!! ’ 

と乾杯をして年越しをしましたが、その後も花火はしばらく続いていました。


そんな花火の音を聞きながら飲んだり食べたり。

夫達は年が明けて少ししたら早々と睡魔に負けてベッドへと向かっていったので、最後は友達と二人で一年の反省や新年の目標を話したりしながらまったりゆっくり。


みんなで飲んだり食べたり、ゲームをしたり音楽の演奏をしたり。
とても楽しい2010年の幕開けでした。



さすが海の町の家。
レモンの木がバルコニーにあり、とても美味しいレモンがなるのだそう。




























ラパッロ、こじんまりとしたかわいらしい町でした。






















元旦には私達はトリノに戻り、2日は二組の友達カップルと、トリノから車で約一時間半、ミラノとジェノバの間にある巨大アウトレット、セラヴァッレに行ってきました。


行ってみたいなとは思いつつ中々行く機会がなかったのですが、今回セラヴァッレの近くに住む友達に会いに行くのも兼ねてやっと実現。



ピエモンテ州ではセールが1月2日から始まるのですが、セラヴァッレのアウトレットセールは5日からと聞いていたので、あ~ あと少し後だったらセールが始まっていたのにぃ~、と思っていました。

ところがどうやら通の方々は、セールが始まる、といわれている数日前から既に値引きがされる、ということを知っているらしく、友達もそんな通の一人であったため、2日に行くと決めたのは大正解。



しかし、これを知っている人は他にもかなり多かったようで、高速のセラヴァッレ出口の渋滞は半端じゃなかった。。

かなりの間、高速を降りるのに待たされやっと到着した時にはやっぱりすごい人。
(普段はこんな渋滞はないそうですが。。)



180ものお店が並ぶセラヴァッレは日本のよくあるアウトレットに似た雰囲気を持ち、そこ自体が小さな町のようになっている。





























みんなで一緒にゆったり周っていたのもあり、ランチのために少し外に出た時以外は結局一日丸まるセラヴァッレにいた私達。


買ったものといえば、最後の最後に見つけた、今年は欲しいなあと思っていたダウンコート、そしてシンプルなニット。


確かに、通のおっしゃるとおり、元々の値段から半額になったアウトレットプライスから更にセールの割引で30パーセントオフ! (お店や商品によるようです。)


トリノにいるとどうも、 これいい!! というものに出会う確率が少ないので、少し遠くてもここまでお店が集まっているのならまた来たいな、と思いました。
丸一日のショッピングにうんざりした夫には、次は一年後ね、と言われましたが・・・(笑)


最後になりましたが、いつもブログを読んでくださってありがとうございます。
皆様にとって2010年が幸多き年となりますように。



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