そして、ちょっとばかし畑や花壇の手入れをしたり。
今回もまた、義父の指導の下バラを新たに植えたのですが、色々とコツを教えてもらいました。
・穴は深めに掘ること。
これはバラの根がきちんと広がり、強く育つようにするため。

・堆肥は底に入れ、その上に掘り起こした土をかぶせます。
掘り起こした土を堆肥にかぶせるのは、根が直接堆肥に触れないようにするため。 そうすることで根が堆肥を探して更に深く根を張ろうとするから。
・そこに苗を入れて少し土をかぶせて押さえたら、多めに水をあげます。
特に今回の苗は既に鉢で育ちすぎ、葉を多くつけていたので、こうして水を多くあげることで病気を防ぐそうです。
そしてここに更に土をかぶせて手で押さえ、再度水をあげます。

こういった一つ一つの作業を丁寧にゆっくりとしている義父を見ていると、自然ときちんと対話しているんだな、と感じ心が温まります。

そして、畑の方はというと、今回はブルーベリーをやっと植えました。
鉢に植えたのは去年で、今年は二年目なので、まだ実をつけてくれないかもしれませんが、いつかここに沢山のブルーベリーの実がなりますように。
あっ、でもここはニワトリ君やヤギさんたちのお家ととっても近い場所なのでちょっとキケン・・・

この家の庭には、約90歳のマロニエ木があります。
イタリア語でイポカスターノと言われる木で、実は栗のようですが食べられず、昔は石鹸作りなどに使われたようです。
この木、私たちのキッチン(3階に位置)から真正面に見えるほどとても大きいのです。

この田舎の家は、家自体が小さな丘の上に建っているのですが、少し前、大雨が降り家の斜面が崩れ落ちました。
そのことは知っていたけれど、きれいに土が除去されてじっくり見たのは今回が初めて。

今後の危険性を知るためにも地質学者の方を呼んで、今の土地の状態を見てもらいました。
まず、残っている土の部分は安定しているので、家は安心とのこと。
ただ、もしまた崩れ落ちた場合、面する道に木や土が流れ、そこを通る人を傷つけてしまった場合はその責任は崩れ落ちた土地の持ち主にあるとのこと。
崩れ落ちた部分のすぐ近くに、その90歳のマロニエの木があります。
とっても美しくたくましい木。
そして今まで家を守ってきてくれた木だと思います。
でも、この木がいつか大雨が降り、根っこから掘り起こされ道路に投げ出される可能性がないとはいえません。
地質学者の方も、こんな美しい木を前にこれを言うのは心が痛むけど、切り倒した方が安全です、と。
ちょうどその日の朝、家から徒歩1分のところにある郵便局に用事があり、帰り道に家を正面から見ながら、他のどの木よりも高くそびえたち、きれいな白い花を沢山咲かせているマロニエの木を眺め、きれいだな~、と思っていたところでした。
義父は、若い頃代々から続くこの家を受け継ぎ、新しく建て直すか、それとも少し壊れた部分も手直ししつつ受け継いでいくかの決断に迫られたそうです。
でも、義父は、この古い1770年に建てられた家を守るほうを選択し、それからいつもあっちを直しこっちを直しと大変だったと思いますが、共に月日を過ごしてきたのでしょう。
そして、今回のような大きな決断を迫られることは多々あったことだと思います。
これが花。

遠くで見るとあまり気づかないけど、近くで見ると何だかお祭りのような色ですね(笑)。
切り倒されてしまうかもしれないこの木、しっかりと目に焼き付けておこうと思います。