日本は寒が戻りまた少し寒くなっていると聞きました。
東北のあたりなんかはまだまだ寒いようなので、少しでも早く暖かくなってくれないものか、と祈ります。
その後も何かできることは、と思うも、できることと言えば募金や祈ること、そして節電。
イタリアだけれど、それでも前以上に無駄な電気は消すようにしています。
こちらはここ数日で一気に春になり、花々が開花し始めました。
今まで全然花の気配もなかったのに気づけば町の至るところに花がボンボンと咲いているので驚きます。
田舎も大分暖かくなり、空のブルーも徐々に濃くなってきています。
今日の午後は日差しも強くとても暖かかったので、久しぶりに外でお茶をしました。
お庭にはヒヤシンスの花がとてもきれいに咲いています。
他にも何色かあるのですが、このブルーの凛とした感じがとても好きです。
このピンクのお花もとてもきれいでしたが、名前を聞いたのに忘れてしまいました。
お天気も良かったので放牧に出されたヤギ達もかなり幸せそう。
草を食べてはピョンピョンそこらじゅうをはねていました。
スモモの花が満開で、桜に少し似ているので木の下でしばらくぼ~っとしてしまいました。
去年の春に義父が買った、日本の藤の花の木も無事に冬を越し、少しづつ成長しています。
義父のプランでは、この藤の木を家の一階から二階に向けて、上へと成長させ、最後に藤棚を作ることらしいです。
藤棚といえば、高校の頃学校の藤棚の下で友達と語っていたなあ。
こうやって、柿でも花でも、少しだけでも日本の景色をこちらでの日常の生活の中に見られるのは、この上なく嬉しいです。
そして今日は、前回のブログにも書いたバラの苗を植えました。 といっても夫と義父がですが・・・
既に結構背の高い苗だったので結構な力仕事のようでしたが、こうやってじっくり仕事の仕方を見ると土の混ぜ方や植える位置など、自分では考えもしなかったことを色々と義父から学べました。
成長して沢山きれいなバラを咲かせてくれますように。
ミーチョもふと気づいたら、じ~っと仕事ぶりを眺めていました。
さて、明日から冬時間も終わり、日本との時差が7時間となります。(今日までは8時間)
毎回変わる時に、あれ?進むんだっけ、遅れるんだっけ、と混乱しますが、今回は1時間進むので、今晩は、いつもと同じ時間に寝て同じ時間に起きるとすれば、1時間睡眠時間が少なくなってしまう! ということを今この記事を書きながら思い出し焦りはじめたので、そろそろ寝ることとします。
2011年3月20日日曜日
できること。
今日は久しぶりに田舎の家に行ってきたのですが、少しづつつぼみが増え、開花している花もありました。
お庭の梅の花。
そしてフルーツ畑のアプリコットの花。
少し前に義父がいくつかフルーツの木を植えたようです。
こちらは私の大好きなペタンコ桃!
ペッタンコの桃の種類なのですが、とても甘くて時期になるとよく市場で買っていたのでとても嬉しいです。
そして洋ナシ。
更に、義父がやっと見つけたと喜んでいた日本の柿の木です。
イタリアの柿の木は何本かあるのですが、こちらの柿は熟してからしか食べられないのです。
硬い時になんか食べてしまうと渋くて大変!
来日したときに硬い日本の柿の美味しさを知って、その後何件か探した後にやっと見つけたようなのです。
これから日本の硬い柿が食べられると思うととても嬉しいです。
そしてお庭には、新たなバラの苗がいくつか。
中には香りが強めの種類のバラもあり、育つのが待ち遠しいです。
お庭をブラブラしていると義母が、イラクサが沢山育っているからもっていきなさい、とはさみと袋を渡してくれました。
そこに義父はそっと手袋も。
そうなんです。
イラクサを採るのに手袋は欠かせません!
その昔そんなことも知らず、イラクサを素手でムギュッとつかんだらそれはそれは大変なこととなりました。
イラクサの葉には無数の小さなとげが沢山あり、その小さなとげが手の平全体に刺さり、小さいだけありとげは取り除くことはできないので、数日間手の平全体がすご~く嫌な痛みを帯びるのです。。
そんなとげとげのイラクサですが、栄養価はとても高いです。
ビタミンや鉄分を多く含むので貧血にも良く、そして血液の毒素を排出させるなど様々な効能が期待できるようです。
ハーブティに混ぜるか、ミネストローネに混ぜていただこうかと思います。
今日も元気にニワトリや七面鳥は庭を駆け回っていたのですが、ニワトリって本当に見ていておかしい。
だって、少し近づこうものなら、距離を保ちつつ、何気に、でもかなり真剣にこちらの様子を伺います。
そこから更に一歩踏み出そうものならゴケゴケ~!!!といった感じで半飛びで逃げていくのですが逃げ道もなく一人でグルグルグルグル。
別にいじめたりしないよ~と思いつつも面白いので見ています(笑)。
そしてミーチョたちも温かくなると登場頻度が高くなります。
ここ数日は寝ても覚めても日本のことが気になり、気分がふさぎ込み、何もやる気になれない状態が続いていました。
そんな中で、自分にできることは何かないか、とモヤモヤしながら考えたり友達と話し合ったりしていたのですが、ある日会社で同僚に、募金をしたいのだけどできればイタリアの赤十字を通さずに、日本の機関に直接したいからどこか教えてもらえる?と言われました。
その時はっとしました。
そっか、イタリア人にとっては募金したくてもどこにするのが良いのか分からない人が結構いるのではないか、と。
こういった情報を少しづつでも広げていくことで少しでもお役に立てるかも、と。
被災者の方々の様子を見ていると、皆さん自分も大変なのに周りの方のことを気遣ったり、気丈に、みんな一緒だから、これからまた上を向いて頑張ろう、と言ってらっしゃる姿をよく拝見し、自分が落ち込んでいる場合ではない、とお恥ずかしいことながらこちらが元気をいただくくらいです。
毎日私は日本、イタリア、フランスのニュースを読み比べており、それぞれ言うことが若干異なることもあり最初はそれに戸惑いもしましたが、各報道の比較と日本の家族や友人からの話から自分の中でどの報道が真実に近いのかを判断していました。
正しい情報の大切さをこういった時は本当に痛感致します。
そして、毎日ニュースを見る度に犯罪の記事を目にすることも多く、とても悲しく思います。
こんなときだからこそ、皆で手を取り合って乗り越えるべきなのに。
被災者の方々、本当に本当に大変な想いをされていると思います。
謹んでお見舞い申し上げると共に、少しでも早い復旧を心よりお祈りしております。
お庭の梅の花。
そしてフルーツ畑のアプリコットの花。
少し前に義父がいくつかフルーツの木を植えたようです。
こちらは私の大好きなペタンコ桃!
ペッタンコの桃の種類なのですが、とても甘くて時期になるとよく市場で買っていたのでとても嬉しいです。
そして洋ナシ。
更に、義父がやっと見つけたと喜んでいた日本の柿の木です。
イタリアの柿の木は何本かあるのですが、こちらの柿は熟してからしか食べられないのです。
硬い時になんか食べてしまうと渋くて大変!
来日したときに硬い日本の柿の美味しさを知って、その後何件か探した後にやっと見つけたようなのです。
これから日本の硬い柿が食べられると思うととても嬉しいです。
そしてお庭には、新たなバラの苗がいくつか。
中には香りが強めの種類のバラもあり、育つのが待ち遠しいです。
お庭をブラブラしていると義母が、イラクサが沢山育っているからもっていきなさい、とはさみと袋を渡してくれました。
そこに義父はそっと手袋も。
そうなんです。
イラクサを採るのに手袋は欠かせません!
その昔そんなことも知らず、イラクサを素手でムギュッとつかんだらそれはそれは大変なこととなりました。
イラクサの葉には無数の小さなとげが沢山あり、その小さなとげが手の平全体に刺さり、小さいだけありとげは取り除くことはできないので、数日間手の平全体がすご~く嫌な痛みを帯びるのです。。
そんなとげとげのイラクサですが、栄養価はとても高いです。
ビタミンや鉄分を多く含むので貧血にも良く、そして血液の毒素を排出させるなど様々な効能が期待できるようです。
ハーブティに混ぜるか、ミネストローネに混ぜていただこうかと思います。
今日も元気にニワトリや七面鳥は庭を駆け回っていたのですが、ニワトリって本当に見ていておかしい。
だって、少し近づこうものなら、距離を保ちつつ、何気に、でもかなり真剣にこちらの様子を伺います。
そこから更に一歩踏み出そうものならゴケゴケ~!!!といった感じで半飛びで逃げていくのですが逃げ道もなく一人でグルグルグルグル。
別にいじめたりしないよ~と思いつつも面白いので見ています(笑)。
そしてミーチョたちも温かくなると登場頻度が高くなります。
ここ数日は寝ても覚めても日本のことが気になり、気分がふさぎ込み、何もやる気になれない状態が続いていました。
そんな中で、自分にできることは何かないか、とモヤモヤしながら考えたり友達と話し合ったりしていたのですが、ある日会社で同僚に、募金をしたいのだけどできればイタリアの赤十字を通さずに、日本の機関に直接したいからどこか教えてもらえる?と言われました。
その時はっとしました。
そっか、イタリア人にとっては募金したくてもどこにするのが良いのか分からない人が結構いるのではないか、と。
こういった情報を少しづつでも広げていくことで少しでもお役に立てるかも、と。
被災者の方々の様子を見ていると、皆さん自分も大変なのに周りの方のことを気遣ったり、気丈に、みんな一緒だから、これからまた上を向いて頑張ろう、と言ってらっしゃる姿をよく拝見し、自分が落ち込んでいる場合ではない、とお恥ずかしいことながらこちらが元気をいただくくらいです。
毎日私は日本、イタリア、フランスのニュースを読み比べており、それぞれ言うことが若干異なることもあり最初はそれに戸惑いもしましたが、各報道の比較と日本の家族や友人からの話から自分の中でどの報道が真実に近いのかを判断していました。
正しい情報の大切さをこういった時は本当に痛感致します。
そして、毎日ニュースを見る度に犯罪の記事を目にすることも多く、とても悲しく思います。
こんなときだからこそ、皆で手を取り合って乗り越えるべきなのに。
被災者の方々、本当に本当に大変な想いをされていると思います。
謹んでお見舞い申し上げると共に、少しでも早い復旧を心よりお祈りしております。
2011年3月13日日曜日
2011年3月8日火曜日
ミモザの花。
今日3月8日は女性の日ということで、町中がミモザの花で溢れます。
町行く女性の中には手にミモザの花束を抱えた人が多く、私も今日は会社の同僚から頂いたので一日ミモザの花をもって歩いていました。
ミモザの花の、あのフワフワとした雰囲気がとっても好きです。
長く持つようなので、しばらくお部屋に飾ってみます。
先日、とっても久しぶりに友達と日本食パーティをしました。
といっても、日本人は私だけ。。 ということは、私が作る? という構図が自然と出来上がるわけです・・・
皆の希望がお寿司、ということだったので、作り方を教えつつお寿司だけは一緒に作ることにし、やはりそれだけでは何なので、鶏肉の酢煮、シュウマイ、どらやきなども作って行きました。
シュウマイは(写真は蒸す前です)初めて作ったのですが、餃子と大して変わらないので思ったよりも楽でした。
次は海老を入れて作ってみようかな。
鶏肉の酢煮はみんな気に入ってくれたのかどうかいまいち分かりません。
そしてどら焼きを出した瞬間は皆はこれ何?と言った感じでしたが、ドラえもんの好物!と言ったらみんながあ~!!とわかってくれました(笑)。
どら焼きは大体いつも喜んでもらえる気がします。
それでもやはり、外国人とする日本食パーティというのは毎回口に合うだろうかと気を使うし、日本人が一人の場合は特に用意が大変で結構疲れるのですが、とりあえず喜んでもらえたようなので良かった良かった。。
次はロシア料理になりそうなので私は楽をさせてもらえそうです♪
さて、先日また、待ちに待った月に一回だけ市場に出るハーブのお店へ出かけてゆき、必要なものをあれやこれやと少し調達しました。
ここ最近、肌が乾燥気味のときはオイルよりクリームを使いたいな、と思っていたので、クリームを作ってみました。
材料は、ホホバオイル、蜜蝋、精油(ネロリ、ラベンダー、ゼラニウム)、精製水。
ホホバオイルと蜜蝋を湯銭にかけ、蜜蝋が溶けたらそこに精製水を混ぜ、クルクルとしばらく混ぜます。
しばらく混ぜるとトロリとしたクリーム状に変わるので、そこに精油を入れ出来上がり。
今回新しく買ったネロリの精油は若返りの精油と言われていて、肌の新陳代謝を助け、細胞の成長を促進してくれ、更にその芳しい香りは女性ホルモンに働きかけてくれるようです。
出来上がったばかりの時はかなりオイリーなクリームになってしまったか?と心配しましたが、薄く塗ってみると意外とさっぱりで、乾燥していた部分はきちんと潤ってくれました。
ネロリの香りは少し癖がありますが、私には合っているようで肌につけるとうっとりとした気分になります。
ハンドクリームにもよさそうなので、夫と共有したいと思います♪
町行く女性の中には手にミモザの花束を抱えた人が多く、私も今日は会社の同僚から頂いたので一日ミモザの花をもって歩いていました。
ミモザの花の、あのフワフワとした雰囲気がとっても好きです。
長く持つようなので、しばらくお部屋に飾ってみます。
先日、とっても久しぶりに友達と日本食パーティをしました。
といっても、日本人は私だけ。。 ということは、私が作る? という構図が自然と出来上がるわけです・・・
皆の希望がお寿司、ということだったので、作り方を教えつつお寿司だけは一緒に作ることにし、やはりそれだけでは何なので、鶏肉の酢煮、シュウマイ、どらやきなども作って行きました。
シュウマイは(写真は蒸す前です)初めて作ったのですが、餃子と大して変わらないので思ったよりも楽でした。
次は海老を入れて作ってみようかな。
鶏肉の酢煮はみんな気に入ってくれたのかどうかいまいち分かりません。
そしてどら焼きを出した瞬間は皆はこれ何?と言った感じでしたが、ドラえもんの好物!と言ったらみんながあ~!!とわかってくれました(笑)。
どら焼きは大体いつも喜んでもらえる気がします。
それでもやはり、外国人とする日本食パーティというのは毎回口に合うだろうかと気を使うし、日本人が一人の場合は特に用意が大変で結構疲れるのですが、とりあえず喜んでもらえたようなので良かった良かった。。
次はロシア料理になりそうなので私は楽をさせてもらえそうです♪
さて、先日また、待ちに待った月に一回だけ市場に出るハーブのお店へ出かけてゆき、必要なものをあれやこれやと少し調達しました。
ここ最近、肌が乾燥気味のときはオイルよりクリームを使いたいな、と思っていたので、クリームを作ってみました。
材料は、ホホバオイル、蜜蝋、精油(ネロリ、ラベンダー、ゼラニウム)、精製水。
ホホバオイルと蜜蝋を湯銭にかけ、蜜蝋が溶けたらそこに精製水を混ぜ、クルクルとしばらく混ぜます。
しばらく混ぜるとトロリとしたクリーム状に変わるので、そこに精油を入れ出来上がり。
今回新しく買ったネロリの精油は若返りの精油と言われていて、肌の新陳代謝を助け、細胞の成長を促進してくれ、更にその芳しい香りは女性ホルモンに働きかけてくれるようです。
出来上がったばかりの時はかなりオイリーなクリームになってしまったか?と心配しましたが、薄く塗ってみると意外とさっぱりで、乾燥していた部分はきちんと潤ってくれました。
ネロリの香りは少し癖がありますが、私には合っているようで肌につけるとうっとりとした気分になります。
ハンドクリームにもよさそうなので、夫と共有したいと思います♪
2011年3月2日水曜日
文学メモ 有頂天家族。
狸界にてその名を轟かせていたもののある日人間達が行うかの恐ろしい金曜倶楽部で狸鍋にされて食べられてしまった父・総次郎。
宝塚に夢中、美男子に化けビリヤード場で遊びに興じるものの苦手な雷がなればすぐに尻尾を出してしまう母。
父の跡を継ごうと意気込むもののなぜだか空回りの多いまじめな長男・矢一郎。
父の死をきっかけにもう息をするのも面倒くさい、と言って蛙になり、そのまま狸に戻れなくなってしまい井戸の下で人々、狸達の相談、愚痴を聞く次男・矢二郎。
恋にうつつを抜かし落ちぶれた天狗の面倒を見つつ、面白きことは良きこと なり!といいながら、面白く生きることに関しては誰よりも秀でた三男・矢三朗。
充電ができるようになったもののちょっとしたことで恐れおののき化けの皮を剥がしてしまう4男・矢四朗。
こんなちょっとへなちょこ家族が、一族の誇りをかけて宿敵夷川家が仕掛けてくる意地悪と戦いつつ、人間、天狗達にもまれながら奮闘する様子を描いた物語。 亡き父の元に硬く結束された家族は再び平和を取り戻すことができるのか。
友人がイタリアに来たときにお勧めと言って持ってきてくれた本に、森見登見彦さんの ’ 有頂天家族’ があります。
これをやっと手にしここ数日で読み終えたのですが、それは私のこの数日間をとても幸せな気分にしてくれる読書でした。
なぜって、全くもって狸の世界に浸っていたから。
狸の世界、そんなことは考えたことはなかったけれど、森見さんが描くその世界は滑稽で、でもとてもキラキラしていてユーモアが溢れ、悲しみも喜びも人間と同じ。
読み終わったときになぜだか、大分昔に浅田次郎さんのプリズンホテルを読んだときの心がフワッと温かくなる感覚を思い出しました。
笑いあり、悲しみあり、でも最後には、’ 阿呆の血のしからしむるところだ ’ とまた狸が笑い飛ばしてくれる。
読み終わり、もう終わってしまったのか、と一抹の寂しさを感じるものの、どうやら友人によると年内にまた続編が出るという話なのでこれは絶対読むしかない狸シリーズ。
狸が大好きになりました。
ちょっとした文学メモでした。
宝塚に夢中、美男子に化けビリヤード場で遊びに興じるものの苦手な雷がなればすぐに尻尾を出してしまう母。
父の跡を継ごうと意気込むもののなぜだか空回りの多いまじめな長男・矢一郎。
父の死をきっかけにもう息をするのも面倒くさい、と言って蛙になり、そのまま狸に戻れなくなってしまい井戸の下で人々、狸達の相談、愚痴を聞く次男・矢二郎。
恋にうつつを抜かし落ちぶれた天狗の面倒を見つつ、面白きことは良きこと なり!といいながら、面白く生きることに関しては誰よりも秀でた三男・矢三朗。
充電ができるようになったもののちょっとしたことで恐れおののき化けの皮を剥がしてしまう4男・矢四朗。
こんなちょっとへなちょこ家族が、一族の誇りをかけて宿敵夷川家が仕掛けてくる意地悪と戦いつつ、人間、天狗達にもまれながら奮闘する様子を描いた物語。 亡き父の元に硬く結束された家族は再び平和を取り戻すことができるのか。
友人がイタリアに来たときにお勧めと言って持ってきてくれた本に、森見登見彦さんの ’ 有頂天家族’ があります。
これをやっと手にしここ数日で読み終えたのですが、それは私のこの数日間をとても幸せな気分にしてくれる読書でした。
なぜって、全くもって狸の世界に浸っていたから。
狸の世界、そんなことは考えたことはなかったけれど、森見さんが描くその世界は滑稽で、でもとてもキラキラしていてユーモアが溢れ、悲しみも喜びも人間と同じ。
読み終わったときになぜだか、大分昔に浅田次郎さんのプリズンホテルを読んだときの心がフワッと温かくなる感覚を思い出しました。
笑いあり、悲しみあり、でも最後には、’ 阿呆の血のしからしむるところだ ’ とまた狸が笑い飛ばしてくれる。
読み終わり、もう終わってしまったのか、と一抹の寂しさを感じるものの、どうやら友人によると年内にまた続編が出るという話なのでこれは絶対読むしかない狸シリーズ。
狸が大好きになりました。
ちょっとした文学メモでした。
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