2009年8月29日土曜日

レモンの木。

久しぶりにいい映画を観たな~、という満足感。




皆さんは映画を選ぶ時、何を基準に選びますか?



私は大体の場合、監督か映画の説明を読んで決めることが多いのですが(あとは★の数とか・・・)、今回はズバッと題名で即決しました。


   ' Il giardino di limoni '


直訳すると ’ レモンの庭 ’ と言った感じですが、英語では Lemon tree でした。



イスラエル・ドイツ・フランスの共同制作映画。


パレスチナ人のサルマという女性は、父親から受け継いだレモン果樹園を大切に営んでいた。
ところがある日イスラエル国防省一家が隣に引っ越してきて一変、彼女のレモン園にはフェンスが建てられ立ち入り禁止になり、イスラエルとの境界線となってしまう。
大切な果樹園を守るために、彼女はある弁護士と共に戦う決意をするが・・・



このサルマを演じる女性の不思議な魅力がとても好きでした。

最初は不安気だった彼女も、戦う決意と共に強く、そして更に美しくなっていきます。
そして強く美しく澄んだ瞳がとても印象的でした。





















最後、望んだ結果にならなくても、逃げずに清く生きる彼女の姿は女性として本当に格好良い。



そして、裁判の途中に証人として立った、サルマのレモン園でサルマが小さい頃からずっと働いていたおじいさんの言葉がすごく感動的。


 ’ 私達はずっと昔の代からこのレモン園を大切に営んできた。
  私はこの手を使って働いてきたんだ。
  それは、ただ単に水をあげるだけではなく、木々と対話をしてあげなくてはいけない。
  木々は人間と同じようなものだ。
  木々にだって魂がある。 ’



全部は覚えていないけれど、このようなことを言っていたと思います。


本当に心から大切にしながら手と体と心を使って働いてきた人だから出てくる言葉ですね。
このおじいさん、とてもいい味を出していました。


2008年ベルリン映画祭では観客賞を受賞したそうです。


最近少しはずれの映画が多かっただけに、この映画の後の満足感は大きかったです。
いい映画でした。

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2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

はじめまして。私もトリノ在住の二児の母です。今日、レモンの木という映画がモーレの隣の映画館で無料でやっていたので、見てきました。そしてたまたまこのブログに立ち寄らせていただきました。新婚さんとのこと。うらやましいです。狭いトリノのこと、きっと共通の友人がいそうなので、またどこかでお会いできるかもしれませんね。よろしくです♪

hitto さんのコメント...

はじめまして。
コメントをありがとうございます。
本当ですね。
きっとどこかで共通のお友達がいるかもしれません。
是非お会いできた際にはよろしくお願いいたします。

レモンの木が無料でやっていたのですね。
たまにこうやって無料で少し前の映画をやってくれる場合があるのでありがたいですね。

トリノもここ数日とても寒くなってきたのでお体にはお気をつけてお過ごしください。