
ロレッタさんは、私の彼が生まれてからずっと家族同然に彼と彼の家族を愛してきた方。
そして私がイタリアに来てすぐ、家族と離れたばかりで、イタリア語も話せない状態だった私を家族のように温かく迎えてくれた方です。
ロレッタさんのその愛情にどれだけ助けられたことでしょう。
ロレッタさんは20年程前に旦那様を亡くされ娘さんエンリカと二人暮らしでしたが、ここはあななた達の家と思っていつでも来てね、といつも言ってくれていました。
エンリカは先天性の知能障害があり、ロレッタさんとはつかず離れずの生活をしていました。
どんな時も愛情を惜しまず注いでくれた母、ロレッタさんを亡くしたエンリカ、そんな彼女は一生懸命現実を理解しようと、そして涙をこらえていました。
人の温もりを確かめようと私の手をずっと握っている彼女。
最後の一ヶ月、毎日病院に通い続けた彼の涙。
私は出会ってまだ5ヶ月だったけれど、それでも私の中では確実な存在になっていて、ロレッタさんに対する感謝の気持ちを伝えられなかったことがとても悔やまれました。
もっともっと一緒にしたいこと、話したいことは一杯あって・・・
人との生き別れは私達ではどうにもならないけれど、こうやって後で悔いることがないように感謝の気持ちや大切な人にしてあげたいことは後回しにせず、思ったときにしようと思いました。


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